💡About ボ哲
AI時代にボードゲームをもっと楽しむための読む遊び「ボ哲」
AIの時代、「人間」の輪郭が、また大きく揺らぎ始めました。
画面の向こうからの応答は人間なのか? それとも人間のように見せかけた何かなのか?
人間でなかったとして、何か不都合があるのか?
このような人間と非人間の境界の揺らぎは、目新しいテクノロジーが出現し、それが無視できないほどの大勢に認識されたとき、いつも起こります。活版印刷が登場したときも蒸気機関が登場したときもそうでした。
今回も、私たちの自己観や、他者との関わり方を根底から問い直すような、大きな地殻変動です。
この大きな問いの前に、目の前のテーブルに視線を向けると、変わりなくそこにはボードゲームがあります。
変化の中、それでもボードゲームに魅力を感じるのは、このテーブルを囲む空間に、人間的な営為が凝縮された類稀なる実験場だからのように思えてなりません。
そこには、ルールと自由が、協力と裏切りが、論理と偶然が、無言と会話が常に戯れています。
SNSに目をやれば、しばしばすれ違う言葉が不毛な対立を生み、解消されない澱だけを残して日常に溶けていきます。私たちは、そこで起こっていることの豊かさや複雑さを語るための、適切な「語彙」を持ち合わせていないのかもしれません。
このささやかな試み、『ボードゲーム哲学』は、そのための新しい言葉を探す一種のゲームです。
コンポーネントは、人文学、倫理学、美学、精神分析学などの、今すぐには役に立たないかもしれない、しかし人間を人間たらしめてきた知の蓄積です。
誰もがボードゲームをもっと面白く楽しむために。
そして、ボードゲームを誰とももっと豊かに楽しむために。
このコラム群が、あなたのゲーム体験と日常を、ほんの少し違った角度から照らす光となることを願います。
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